円とドル、円とユーロなど、通貨を2種類、ペアで扱うのがFX。それでどうやって利益を得るの?
お金の価値は、絶え間なく上がったり下がったりしていますが、2つの国の通貨を、その価値を比べながら売ったり買ったりして、その差益を儲けるのがFXです。
ニュースで「今日の終値は1ドル、109円50銭・・・」と言ったりしますが、これは、1ドル当たりの価値を日本円で伝えています。
通貨ペアの基本の表示方法
どの通貨のペアを売ったり買ったりするかは、左の図のように表すようになっていて、このスラッシュ”/”の左側と右側の表示、どちらにあるかで意味合いが変わってきます。
左に来る通貨の価値を、右に来る通貨で表すようになっています。
この図のドル/円では、左の通貨(ドル)の価値を、右の通貨(円)であらわしています。
通貨ペアの売り買い
たとえば1ドル=100円の時に、10万円分を両替して、1,000ドルになったとします。
このまま持っていても、「儲かった」とは言えません。
この1,000ドルを1ドル=105円の時にまた円へ両替したら、10万5,000円になりました。
この両替で、5,000円儲かりました!
FXではこの両替を、「買う」&「売る」と言いますが、ちゃんとした用語では「買う」ことを「ショート」、「売る」ことを「ロング」と言います。
なので、上の例では・・・
「1ドル100円の時にドルに両替し、105円の時にそれをまた円へ両替して、5,000円得をした」ことになりますが
FXの考えだと、
「ドル/円を100円で買って、105円で売り、5,000円の利益が出た」という言い方をします。
もっとFXトレーダーっぽく言うと
「ドル/円が100円の時にショートからエントリーして、105円になった時に決済し、5,000円の利益を得た」という言い方になります。
ここでFX専門用語も覚えてしまいましょう。
【ショート&ロング】
*通貨ペアを「買う」ことを>>ショート
*通貨ペアを「売る」ことを>>ロング
なんと、FXでは、「ロングからエントリー」もできてしまうからです。
つまり、「売り」から始めることです。
ショート・エントリー
通常、日本の方は円を持っているので、「ドルを買ってから売る」というのが頭にあります
円でドルを買い、後にそのドルを売って円で利益を出す。
例) 1ドル=100円で1000ドル分買い、1ドル=105円で売る
←トレードの画面で見ると、こんな感じ
(100円x1000ドル=10万円分買い、
その1000ドルx105円=105,000円で売る
=5,000円の利益)
ロング・エントリー
ドルを売り、その後に売ったドルを買い戻して利益を出す。
例)1ドル=105円で1000ドル分ドルを売り、1ドル=100円で買い戻す
←トレードの画面で見ると、こんな感じ
(105円x1000ドル=105,000円分売り、
100円x1000ドル=10万円分買い戻す
=5,000円の利益)
つまり、買ってから売る(ショートでエントリー)しても、売ってから買い戻しても(ロングでエントリー)どちらでもオッケーなので、以下の図ようなトレードもできるということです。そこがFXの素晴らしい点の1つ!
どうしてそんなことができるのでしょうか?
証拠金取引(しょうこきんとりひき)
FXは、実際に通貨そのものを動かすわけではなくて、売買によって生じた差額だけを、FXの会社へ預けているお金から決済されるしくみだからです。
これを、差金決済取引(さきんけっさいとりひき)、とか証拠金取引(しょうこきんとりひき)とかいいますが、FXの会社へ預けているお金のことを、証拠金(しょうこきん)と呼んでいます。
通貨の表示方法
通貨の表示は3つのアルファベットになっています。以下はメジャー通貨と呼ばれる、取引量の多い通貨です。
どの通貨ペアを選ぶか
*各FX会社で、さまざまな通貨ペアのトレードが可能になっています。
*安定している通貨ペアは、値動き幅が狭く、利益を得にくいといえます。
*値動きの激しい通貨ペアだと、利益を得やすいものの、損失も出しやすいといえます。
*良く知っているドル/円だと、安心感がありますが、「これ以上円安にはならない」などの先入観が入りやすく、それが負けトレードをしてしまう原因にもなります。
ペアになった通貨のそれぞれの強弱を考え、値動きを予測しやすいものを選ぶのが安心です。
まとめ
通貨ペアは、左に表示されている通貨の価値を、右に表示されている通貨であらわしている。
買い(ショート)からだけでなく、売り(ロング)からもトレードを始められる。
買ったものは売る、売ったものは買う、という決済により利益を出す。