どんなふうに注文するのか。始める前のポイントを解説します。
プラットフォーム(チャート)
はじめに。。。。トレードに必要なプラットフォーム(チャート)は、各FX会社のサイトから、ウェブ上もしくはPCへダウンロードをして無料で使えます。
プラットフォームはこんな感じのもので、自由にカスタマイズを簡単にできるようになっています。iPad用やケータイ用アプリも用意されていることがほとんどです。
アメリカでも数社のFX会社から、日本で昔から人気の高いMT-4というプラットフォームを無料でダウンロードできます。
また、ケータイにはMT-4のアプリを無料ダウンロードできます。
トレードの流れ
順序は以下の流れになります。
1)通貨ペアの選択 | ドル/円、ユーロ/円など、トレードする通貨ペアを決めます。 |
2)上がるか下がるか予測 | 上がると思ったら買い、下がると思ったら売りから入ります。 |
3)注文を入れる | 新規注文を入れます |
4)決済する | 買ったものは売り、売ったものは買います。利益(損益)確定 |
FXのトレードは、まず、買いか、売りの「注文」を入れるところから始めます。
売りから入るか・買いから入るか
FXは、自分でトレードする通貨ペアを選んでトレードしますが、2)の通貨ペアとは、に書かせていただきましたが、スラッシュ(/)の左側に来る通貨の価値を右側に来る通貨で表しています。
例) USD/JPY = 米ドル1ドルが円でいくらか、を表しています。
FXトレードでは、「買い」から入ることも、「売り」から入ることもできます。
なので、以下のように、売ったり買ったりのトレードを繰り返すことが可能です。
さて、その注文方法です。
以下はFXで注文を入れる際のボードです。(ここでは広く使われているメタトレーダー4というシステム(利用料無料)のボードを使って案内しますね)
成行注文(なりゆきちゅうもん)
普通に注文を入れることを成行注文(なりゆきちゅうもん)と呼んでいます。
下の図、黒いバックに白と緑の棒状のグラフが出ていますが、これは「ろうそく足」と呼ばれるものです。(この表に関しては、9)のテクニカルで案内します)
このろうそく足の丸い赤い円の価格のところでトレードを始めるとします。その時の値段が、これ。
差額の0.01円(=1銭)は、FX会社の利益となる取引手数料で、スプレッドと呼んでいます。
(*1ドル当たり1銭ですから、銀行での両替手数料と比較にならないほど安いことがおわかりと思います。)
ところで、このスプレッドの1銭は、1銭とよばず、1ピップ(pip 複数形もあり、pipsピップスとなります)と呼んでいます。
成行決済(なりゆきけっさい)
持っているポジションを決済する方法です。
下に取引中の情報が1行で出ていますので、そこをクリックすると、その取引のボードが出てきます。
成行決済のボタンをクリック。それでそのトレードは決済されます。
つまり、「買い」から入ったものは「売り」、「売り」から入ったものは「買う」ことになり、取引終了です。
指値(さしね)注文と逆指値(ぎゃくさしね)注文
この金額になったら買う、または売る、と自分であらかじめ決めておいて、設定しておく方法です。
指値注文は、条件が有利になる設定で、逆指値注文は、条件が不利になる設定です。
ボードの注文種別のプルダウンメニューから選べます。
以下がその内容です。選択したら、価格を入力し、発注ボタンをクリックします。
注文種別 | 意味 | 内容 |
---|---|---|
Buy Limit | 指値買い | 現在の価格より低い価格を指定して買う設定 |
Sell Limit | 指値売り | 現在の価格より高い価格を指定して売る設定 |
Buy Stop | 逆指値売り | 現在の価格より高い価格を指定して買う設定 |
Sell Stop | 逆指値買い | 現在の価格より低い価格を指定して売る設定 |
指値注文も、逆指値注文も、どちらも「価格を決めておいて、セットしておく」ことに違いは無いのですが、
指値注文は「xx円以下になったら買う」「xx円以上になったら売る」という、良い条件になるような価格を設定しておく方法です。
逆指値注文は、「xx円以上になったら買う」「xx円以下になったら売る」という条件が不利になるような価格の設定方法です。
「そんなの、誰が使うの?」と思ってしまいますが、FXトレードでは、一番いい値段の時に売買する人もいれば、そこからの値動きを見定めて、大きな利益が出せなくても、流れを見てからその流れに乗って売買する、というトレードを好む人も多いです。
その場合、この逆指値注文の設定が使えます。
OCO注文(おーしーおーちゅうもん)
指値注文と、逆指値注文を同時に出し、いずれか一方の取引が成立したら、もう片方の注文が自動的にキャンセルになる注文方法で、One Cancel Otherの頭文字を取って、OCO注文と呼ばれています。
新規注文と決済注文のどちらの場合でも使えますが、基本的に、既に保有しているトレードの決済を設定しておくのに使います。
既に保有しているトレードの決済では、メタトレーダー4のボードには、注文種別のところに「注文の変更または取消」というメニューがあり、これがそのOCO注文にあたります。
注文の変更または取消を選択し、赤で囲った部分の決済逆指値または決済指値に数字を入力し、下に出てくる変更確定ボタンをクリックします。
どういうときに使えるかというと、決済逆指値は、「これ以上マイナスが進んだら損切り(そんぎり)して、マイナスが拡大しないようにしよう」と思う金額を入力したり(=損切りの設定)
決済指値には、「これぐらい利益が出たところで、自動決済したい」と思うばあいに使います。
IFD(アイエフディー/イフダン)注文とIFO(アイエフオー)注文
新規注文(指値注文・逆指値注文)と、決済注文を同時にする方法です。
IFは、「もしもこうなったら~」のIFです。
IFD注文は、例えば、1ドル100円になったら注文をし、104円になったら売る、という決済注文を同時にします。
IFO注文は、IFDにOCO注文がプラスされた注文方法なので、IFO注文という名前になっています。
例えば1ドル100円になったら注文をし、104円になったら売るし、95円になったら損切りをする、という3つの注文をセットで出す注文方法です。
メタトレーダー4でのこのIFD注文とIFO注文の方法ですが、同じく注文ボードを開き、まず注文種別のプルダウンメニューで「指値または逆指値注文(新規注文)」を選択。
下に、注文種別があるので、再度、下の表を参考に注文種別をプルダウンメニューより選択。
そして価格を入力します。
注文種別 | 意味 | 内容 |
---|---|---|
Buy Limit | 指値買い | 現在の価格より低い価格を指定して買う設定 |
Sell Limit | 指値売り | 現在の価格より高い価格を指定して売る設定 |
Buy Stop | 逆指値売り | 現在の価格より高い価格を指定して買う設定 |
Sell Stop | 逆指値買い | 現在の価格より低い価格を指定して売る設定 |
そして上の決済指値に「この金額になったら決済する」という金額を入力して、発注ボタンを押せば、IFD注文終了です。
この時、「この金額までマイナスになったら損切りを決行する」という決済逆指値も入力しておくと、IFO注文終了です。
他にも注文方法の組み合わせがありますが、上記は覚えておくと日常的に使えて便利な基本の注文方法です。
まとめ
*買値はアスク、売値はビッド
*買うことをショート、売ることをロングと言う。
*スプレッドは、買値と売値の差額。FX会社の利益となる手数料。
*ピップはFXでのレートの各国の通貨共通の最小単位。1ピップは1銭、米ドルでは、0.01セントに相当。
*スリッページは、決済時に価格がすべって自分の思った価格と違ってしまうこと。
*成行注文・成行決済とは、その時の値段で注文・決済する方法
*指値注文・逆指値注文とは、注文を入れる価格を指定&設定しておく注文方法
*OCO注文とは、同時に指値注文と逆指値注文を出し、いずれか一方が成立したら、もう片方が自動的にキャンセルになる注文方法。
新規注文と決済注文ちのどちらの場合でも使えるが、基本的に、既に保有しているトレードの決済を設定しておくのに使う。
「利益がこれだけ出たら決済(=利益確定)」と、「マイナスがここまで進んだら決済(=損切り)」の両方を設定でき、いずれか一方が成立したら、もう片方が自動的にキャンセルになる。
*IFD(アイエフディー/イフダン)注文・IFO(アイエフオー)注文とは、新規注文(指値注文・逆指値注文)と、決済注文を同時にする方法。
「利益がこれだけ出たら決済(=利益確定)」の設定を同時にするのが、IFD注文で、
それに「マイナスがここまで進んだら決済(=損切り)」の設定も同時にしたものが、IFO注文。
では、次に、トレードするには欠かせない分析方法に使う「ファンダメンタル」と「テクニカル」について知ってください。まずはファンダメンタルからどうぞ